kamawanu / かまわぬ
かまわぬ / 公式サイト
“てぬぐい=手拭い”は文字通り、洗った手や体を拭いたり、汗を拭ったりするものです。他にも掃除の時ほこり除けに頭にかぶったりと、古くから生活の道具として使われてきました。布がまだ貴重品とされていた平安時代から、綿栽培がおこなわれ庶民にも手拭いが広まった江戸時代、そして現在では生産技術の進歩により、さまざまなタイプの手拭いが市場にあふれています。そのなか「かまわぬ」の手拭いは、一尺三尺、およそ33㎝×90㎝の木綿の晒を素材に、明治時代から続く染めの技法「注染(ちゅうせん)」を用い作られています。生地、型紙、染めと作業を分担し、たくさんの職人が手をかけてやっと一枚の手拭いができあがります。
注染の手拭いは液体の染料を使うので、染めた部分が硬くならず吸水性が良く、生地の裏表もありません。使えば使うほどふわふわの手ざわりに、染めならではの色落ちも良い感じに馴染んで自分だけの手拭いに育ってくれます。初めは手や体を拭いたり、乾きやすい切りっぱなしの生地は食卓布巾にも合います。少しくたびれてきたなら掃除用の雑巾として。
丁寧に作られたものだから、長く大切に使いたいと思わせてくれる手拭いです。